境界性パーソナリティ障害コラム

境界性パーソナリティ障害とは、若い女性に多く、人口の約２パーセントに見られる心の病気で、感情・行動・対人関係などが不安定になる障害です。症状としては、急に激しく怒りだしたり、衝動的に自分を傷つけリストカットなどの自傷行為に及んだり、慢性的な空虚感に支配されたりします。境界性パーソナリティ障害の「境界」とは、「神経症」と「総合失調症」の２つの心の病気の境界にある症状であると考えられたことに由来しています。

　境界性パーソナリティ障害の原因については、はっきりとは解明されていません。しかし、小児期の虐待が環境要因になる可能性が高いことがわかっています。この障害は、感情のコントロールができなくなり、感情面が極端に不安定になるので、人間関係にトラブルが絶えなくなります。家庭や仕事面でも深刻な問題が生じてしまいます。

　私の住む地区には子供の同学年のママが、私を含めて３人います。それぞれ子供が２人で、上も下も同学年ということもあり、愛護班の行事などでも自然と一緒に行動する機会も多い関係です。もともとそのうちのMさんは、気分が物事に左右されやすく、感情を爆発させやすいタイプの人でした。躁鬱の気があるのかな？と感じていました。仲良くしていたのに、クリスマス会の準備を行う中で、何か気に入らなかったのか、いきなり責め立てられました。それまでは、会計の私に任せておけば間違いないからなどと絶賛してくれていたのに、まったく突然の出来事でした。怒りにスイッチが入りやすくはある人でしたが、まさか矛先が私に向くとは青天の霹靂でした。以来、彼女の地雷を私が何度か踏んでしまたようで、お付き合いは避けるようになりました。何がスイッチなのかがわかりません。彼女の地雷の被害者は、私だけではありません。家庭でも同じような症状が出ていて、夫婦間でもトラブルが続くようになったそうです。結局、実家のお母様のすすめで、精神科に通院を始めたそうです。正式な離婚はまだしていませんが、治療のために実家に戻っているそうです。