境界性パーソナリティ障害と離婚

「赤ちゃんに触られるとイライラする」

 私は26歳女性、境界性パーソナリティ障害の患者です。私が20歳の時に、夫と知り合いました。夫はその時23歳の会社員でした。すぐに同棲を始めて、結婚しました。最初のうちは、小さい口喧嘩程度はありましたが、大きなもめ事はありませんでした。私は、結婚して幸せいっぱいな気分でした。

 

 結婚後、半年で、子供を妊娠しました。夫は、私の体を気遣って、家事の手伝いをしてくれました。赤ちゃんが産まれてから、私は自分の手から赤ちゃんを手放している状態がとても不安になりました。いつも、だっこをしていないと不安なのです。夫は、子供をあやしてあげる為に時々、ベビーベッドから抱き上げていました。私はその様子を見ると、どうしても、「あまり赤ちゃんに触らないで」と言ってしまいます。夫は最初、不思議そうな顔をしていましたが、私のいう事を聞いてくれました。問題は、私の両親や、夫の両親も、孫の顔を見る為に訪ねてくるようになった事です。そこで、問題が大きくなってしまいました。とにかく、祖父祖母として孫をなでてやったりするのです。そのたびに、私はイライラしました。両家の両親が帰ったあとは、夫に文句を言いました。「なんで私の赤ちゃんなのに、おばあさんおじいさんたちが手を出して来るのか」と言いました。そのような事が度々あり、私が離婚を考えるというよりは、夫の両親が私の異常に気づいて、離婚を考えた方が良いのではと言いだしたようです。

 

 夫は、育児ノイローゼみたいなもので、子供が大きくなったら、良くなるだろうと思っていたようです。ただ、私は、子供が2歳になっても、まだ、手元に起きたいと思っていました。
外へ散歩に出すのも、不安で仕方なかったのです。夫が外に連れ出すと、私は怒りました。さすがに夫も、これは私に少し異常があるのではないかと思ったらしいです。そこで、夫と共に、病院へ行きました。病院での診断は、「境界性パーソナリティ障害」でした。薬物治療を始めました。夫は、優しく私を見守ってくれました。子供も、私のいる間に一緒に面倒を見てくれるようになりました。そのうち、子供を夫が一人で面倒を見る事に不安を感じなくなりました。

 

 私は、その「境界性パーソナリティ障害」という病気である事を自覚するようになりました。以前の自分とは少し、変わってしまったという事も認識し始めました。それからは、自分の行動のパターンを良く考えなおす事にしました。夫に対して、「怒りやすい・わがまま・泣きやすい」が私の良くある行動です。通院は続けていて、毎日少量ですが、薬を飲んでいます。飲むとだいぶ症状が安定するようです。(→境界性パーソナリティ障害の治療)夫は、文句も言わずに付き合ってくれています。夫の家族は、いまだに私との離婚を勧めているようなのですが、夫自身は全く離婚するつもりはないと言ってくれます。本当に感謝しています。子供は今、5歳になりました。私の手から離して、幼稚園に行かせる事ができています。時々はまだ、子供の事と夫の事で、怒ったり泣いたりしてしまう事がありますが、夫は「ゆっくり深呼吸して」となだめてくれます。少しずつ、症状が良くなっているので、このまま回復すれば良いなと思っています。

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