境界性パーソナリティ障害の治療

境界性パーソナリティ障害の治療

 境界性パーソナリティ障害は治すのが困難と考えられていた病気でした。しかし、現在では薬の発展や精神療法の確立などにより、改善可能な病気とされています。もちろん、治療を始めたからといってすぐに良くなるわけではなく、根気の良い取り組みが必要です。

治療はコミュニケーションを取りながら進められていく

 境界性パーソナリティ障害の患者の方は、コミュニケーションがとれない状況であったりします。
 気分が落ち込んでいたり、過去のことにとらわれて、気性が激しくなったりします。そんな気持ちをコントロールすることはとても大変です。

 

 治療は精神科の医師の力を借りることが必要です。診察などを定期的に受けながら、アドバイスをもらったり、治療に対する不安を抑えたりします。悩みの原因をはっきりさせて、どう対処したらいいか医師やスタッフと考えたりもします。

 

 しかし、患者の症状が不安定でコミュニケーションがとれない状態ではそう簡単にはいきません。そういう場合は薬によって不安を抑えてからコミュニケーションを取るようにします。

 

 境界性パーソナリティ障害の治療を進めていくと、だんだん様々なシーンに対応できるようになり、感情的になることも少なくなっていきます。すると治療も進めやすくなります。

 

 境界性パーソナリティ障害を抱えながら生きることは、とても大変です。症状に気づいたら、できるだけ早く精神科を受診しましょう。そして、少しずつ良い方向に向かっていくと信じて、治療を続けていきましょう。

境界性パーソナリティ障害の治療記事一覧

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広く行われている精神療法です対人関係療法は、本人にとって重要な人との関係に焦点をあて、対人関係の症状を改善を図る精神療法です。対人関係療法は、もともと1960年代にアメリカでうつ病の治療法として開発されました。その後、研究が進み、摂食障害などさまざまな心の病気に応用されています。現在は日本でも、普及...

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 境界性パーソナリティ障害では、患者本人はもちろんのこと、周囲の人もとてもつらい思いをします。最初のうちは、患者を助けようと手を差し伸べますが、振り回されるうちにヘトヘトになってしまいます。 得てして思いやりのある人ほど巻き込まれやすいものです。何かと支えになってあげようと相談に乗ったり、自分にも同...

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