境界性パーソナリティ障害と離婚

妻の束縛がエスカレートしていった

良くできた妻がどうして…

 付き合っているときはあまり感じなかったのですが、結婚してから、もしかしたら、これが境界性パーソナリティ障害なのかなと思う点がでてきました。妻はなんでも要領よくこなす、器量もよく、できた女性といった感じなので、当初どうしてそうした言動をするのか不思議でなりませんでした。

 

妻の束縛はどんどんエスカレートしていった

 結婚した当初は付き合っていたときと変わりはありませんでしたが、徐々に束縛がひどくなりました。仕事の飲み会やちょっとした打ち合わせに行くときに何度も連絡してくるようになったのです。
 最初は可愛いと思ってメールや電話をちょくちょくかけていました。しかし、ただの飲み会のときはそうして対応できますが、仕事の打ち合わせだとそうそう頻繁に連絡をいれることはできません。大量の着信やメールが届くようになり、仕事でしょうがないといっても妻の機嫌はなかなか直らないことが多くなりました。
 仕事で徐々に重要なポジションを任されるようになって、仕事での打ち合わせの時間も多くなってしまいます。仕事の大事なときだからわかってくれと言っても、何度も同じことが繰り返されます。
 あまりにもひどくて一度怒ったことがあります。そうしたら、妻もものすごい泣いて謝ってくるのですが、それでもなかなかわかってくれませんでした。
 妻の束縛はどんどんひどくなり、飲み会はまったくいけなくなりました。仕事での打ち合わせでしか、夜遅くなることはないようにしたのですが、それでも妻の機嫌は悪く、いい加減にしてくれと怒鳴るようになってしまったのです。
 普段の妻はとても優しく、一緒にいる時は特に変わった点もないのですが、一緒にいないときの束縛がとても辛く、仕事だと言ってもダメでどんどんひどくなりつい離婚までかんがえるようになりました。
 だけど妻も自分でもどうしたらよいかわからないというような感じで辛かったのだと思います。
 (参考:見捨てられ不安

 

医師と相談して妻の対処を考えた

 そんな状態が続いたものですから、妻に一度病院へ行ってみようと言って、一緒にメンタルクリニックに行くことにしました。(参考:境界性パーソナリティ障害の受診
 妻も不安だったと思いますが、このまま不仲になって離婚なんてことになっては、自分も嫌だということを伝えてあります。
 何度かカウンセリングをしました。そして、妻が境界性パーソナリティ障害だとわかったときには、正直どうしたらよいかわかりませんでした。しかし、医師に相談しつつ、できる範囲で妻をささえ、そしてダメなことはダメと言うようにしました。最初はなかなか難しかったですが、以前のように感情的にはならないように接するようにしました。
 妻も自分もできるだけ改善するように努力していました。

 

お互い決め事を作った

 医師にも言われたのですが、女性の境界性パーソナリティ障害は年齢とともに落ち着いてくるそうです。普段は妻に安心感を与えるように努力し、妻も私のことを気遣ってくれるように努力してくれました。それでも何度か揉めることもあったのですが、障害とわかってから、お互いどうしたら良いかという決め事を作ったので、それで揉めることも少なくなってきました。
 年齢のせいか、最近では妻も以前のようには束縛だったり、泣き出したりなんてことはなくなりました。それどころか普段もずっと優しい妻になったのです。
 一時の感情でムキになって離婚しなくてよかったと思っています。

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